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カオス縁と計算能力

カオス縁が計算能力的にもいちばん高いではないかという憶測は,たとえばセルオートマトンでは一般に正しくないが,カオティクでも周期的でもない微妙なセルオートマトンでさえユニバーサルな計算能力を持ちうることはM. Cook によって,S. Wolfram の予想を証明する形でしめされている.こ事実自体は次仕事からも推測できるように驚くべきことでもないが,証明法にはおもしろみがあるというが専門家評である( http://en.wikipedia.org/wiki/Rule 110 cellular automaton 参照)A. Dhar, P. Lakdawala, G. Mandal, and S. R. Wadia, “Role of initial conditions in the classification of the rule space of cellular automata dynamics,” Phys. Rev. E  51 , 3032-3037 (1995) はユニバーサルチューリング機械を実現するセルオートマトンをいろいろ作り,そダイナミクスがどんなもであるかを調べた.そ結果,それはいわゆるカオスような系でなくてよく,カオティクな状態を与えるセルオートマトンでいいことなどを示している.