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情報の公理的特徴付け
シャノンの公式 (2.5.4) は次の三つの条件で規定される(ファジェーエフ(Fadeev) の公理):
この三つの条件から(2.5.4) が対数の底を除き決まってしまう.f(p) ∝ p log p + (1 − p) log(1 − p) を示すのが鍵であり,これがわかればF3 をくりかえし使って(2.5.4) がえられる.しかし,f(p) を決めるのはあまり簡単ではない.M. Tuerberg, Math. Scand. 6, 297 (1958)参照.
Fadeev以降で問題になっているのはF1の連続性を弱めることでTuerbergは[0,1]での可積分性でこの条件を置きかえた.最終的な定理はたぶんP. M. Lee, ``On the axiom of information theory,’’ Ann. Mat. Statistics 35 , 415 (1964)で f にLebesgue可測性のみを要求するものである.ただし,この論文はself-containedではない.